となりの祭り

となりまちでひと仕事終えたら、町は祭りの準備中。何年か前に世話になったお祭りハカセに挨拶しないとなあ…と思って歩いていたら、いた。小柄なおじさんという印象の人だったけれど、浴衣を着て旦那衆という趣。町でそろいの浴衣を仕立てた、昔は昼用と夜用を仕立てたとか手書き友禅の…とかいう話を聞いてはのけぞる。今はどうなんですかと聞くと、新調するのはそろそろ2〜3年おきにしないとねえという話。つまり今でも毎年新調してるのか…。
翌日改めて出直してお祭りへ。やっぱりちょっと寂しめだね、とベーコンやきゅうりや鮎を食べたり、金魚すくいで出目ばかり3匹取って返したり、子どもってなんであんなにきれいに真っ黒になるんだろうと眺めながらビールを飲んだりしているうちにどんどん人が増えてすごいことになる。むかしは毎週のようにあって大変だったという祭りを統合したものなので、歩いているうちに祇園になったり七夕になったり盆踊りになったりする。そして集団催眠のように踊り狂う人々の輪を抜けて駅へ。
あ、そうだ。まだ宵の口、閉めかけた古本屋に滑り込んだ。久しぶりのにおいにうっとりしながら、30数年前の『銀花』(雑誌)と郷土史文庫を購入。夜の古本屋ってまた格別だなあ。