特集陳列 江戸時代が見た中国絵画

東京国立博物館本館特1・2室、5月14日(火) 〜 6月16日(日)
体調の都合で2か月ぶりの上京!わあああい。上野公園に並んでいる展覧会の告知看板を眺めて全部見なくてはいけない気になるけれど、今日は1個だけ。
本館の大きな階段を昇ってすぐ脇の部屋では、オッ?というような特集陳列を細かくやっている。平成館の派手な特別展も見なくちゃいけない気にさせられるけれど、この小さな展示では、大きな図体の博物館の中の人が何を考えているか見える気がする。担当研究員の名前も出ている。江戸時代の担当の人ではなく中国絵画の人がやっている。
「中国絵画史」で正統とされる人のいい絵なんか渡って来ないので、江戸時代の人が見られる中国絵画には偏りがあって…など。当時の彼らもその「ギャップ」に気づいていて、という話も興味深かった。
何となく「江戸時代の南画家/文人画家たちが見たもの」というイメージで来たら(相変わらず予習をしない人)、江戸狩野派の人たちが見た(鑑定したり模写したり)ものが主だった。文晁なども出てはくるのだけれど。あたりまえだけど狩野派文人画も見るんだな。作品を収納している箱などが一緒に展示されていて、狩野派の人が作品のタイトルを書いた箱がいい箱だなあということが印象深かった。材質もよさそうだし、面取りなど細工も細かいし、保存もいい。
小さな展示だけれどゆっくり1時間ほど見て、よしまだ元気だ!と平成館の大神社展に回ったけれど、ガラスケース全部に貼りつく人垣に戦意喪失、体調も下り坂なので神像だけ見て早々に退散。神像って変な顔だなー。