中国絵画―住友コレクションの白眉

泉屋博古館、10月13日(土)〜12月16日(日)
住友財閥の当主2代が明治から昭和期にかけて収集した中国絵画。
最初の漸江(明末清初の画家)の2つの巻子(特に若い方)にいきなりやられてしまう。乾いた墨の線の重なり。岸辺で水から露出している土を描いているのだけれど気が付くと靄の切れ目に見え隠れする竹林になっていたりする。もうひとつの方よりも若くちょっと硬いぐらいの線の感じも良い。石濤の黄山の画冊も何とも幻想的でよかった。それからキョウケンのしつこくしつこく重ねる点描…
そんなに大きくない二部屋だけなのだけれど、こんな具合にもう、最初の巻子の部屋の最初の一列だけでおなかがいっぱいになってしまった。大きい方の部屋も色々と得るところはあったのだけれど。一度じゃ足りない…。