たまにはまだ終わっていないもののことを

どちらも「やまと絵の風景画」のことが面白い展覧会。青が緑がきれいだ。
・「松岡映丘」練馬区立美術館、10月9日〜11月23日
松岡映丘は歴史画の人ですがポスターにもあるように結構今の人も描いているのだなあ。結構震災と戦災で焼失っていうのが多くてかわいそうでした。明治までは半古風?広業風?という感じだったのが、大正の何年だったか、絵の具の色が突然きれいになって(彩度があがって)ナンダコレハと思った。源氏絵巻の巨大化(屏風化)は笑ってしまった。あの小さいものをあんなに。源氏は近い昔のいつ頃から誰あたりが見はじめたのかな?
最後の方の小部屋で、やまと絵風景画というものの創出に取り組んだという小咄があって、やまと絵の風景画、かー!と驚いた。そういうジャンルがあるか。そして遠い昔の絵を料理するのに近い昔の人(為恭)の仕事を参照するというのは面白いポイント。
・「春日の風景」根津美術館 10月6日〜11月6日
待ち合わせ前にすべりこむ。奈良の春日の美しい景色。曼陀羅という信仰の絵だけれど美しい風景の絵でありました。そして春日の絵巻はやっぱり信じられないくらいに面白いしきれいだ。あの雪の山のところ。わたしはやっぱり近い昔の誰がこれを見てきたか、というところに興味がしんしんです。